狭い業界

先行案はパートごとに別々のベンダが供給し、統合性に多いに不安が残る。少なくともトラブルが起きた時に、担当者がどこに電話すれば良いか迷うようでは困る。うちではないですよ、とたらいまわしされる様子が目に浮かぶ。

となれば、一社で全部門を供給できるベンダを捜さねばならない。ところが、これが難問だった。

5つのパートのうち業務システムと表記したものは、少し特殊な業界用のシステムとなるため、全てを担当できるベンダは限られるのだ。大手ベンダでこの条件を満たすのは、ほぼ一社しかない。後は中小ベンダとなる。しかもそれほど多くはない。当りをつけた所から、片っ端に連絡を取った。

結局、残ったのは、ほんの数社。しかも、詰めなければならないことが山のように残っている。先行案がいまひとつだったのも当然か。