志位和夫がここまで阿呆とは
以前「日本共産党の危機」という記事を書いたのだが、そのときは日本共産党の志位和夫委員長がここまで耄碌しているとは思いもしなかった。私は、志位和夫が老齢化する共産党の危機を十分に分かっているのだと思っていた。ところが、そうでもないようだ。
産経新聞でも取り上げられているが、共産党のホームページに掲載されている第8回中央委員会総会 志位委員長の幹部会報告では、
「『長すぎるのが問題』という批判は、2020年の第28回党大会にむけた討論ではまったく出なかった批判であり、21年総選挙いらいの反共攻撃のなかで支配勢力から意図的に持ち込まれた議論だということを指摘しておきたいと思います」
という志位和夫の言葉が載っている。なにがおかしいかというと、いまだに「反共攻撃」が存在すると思っているところだ。日本共産党はとっくのむかしに「攻撃」する対象からはずれてしまっている。志位和夫がそれを分かっていて、あえて言い訳にしているのかも知れないが、それが通ると思っているとすればもっとずれている。
最悪手は京都の総帥、鈴木元を除名したことだ。京都は日本共産党の牙城と言っても良い。一時は、全国で京都だけ選挙区選出の国会議員がいた。鈴木元の除名はその京都にけんかを売ったに等しい。
鈴木元は立命館の民青を立ち上げた男だ。民青は日本共産党の青年部といってもよい組織だ。昔、民青というのは多くの大学であざけりといじめの対象となっていた。新左翼*1の連中は旧左翼の象徴である民青を、右翼よりもずっと毛嫌いしていた。ところが立命館の民青だけはコワモテで、新左翼も手が出せなかった。共産党は立命館を拠点として、政治的影響力を広げて行ったのだ。
実際、統一地方選挙では京都市議会が18議席から14議席、京都府議会では12議席から9議席と惨敗した。加えて、穀田恵二・国会対策委員長が次の総選挙で出馬しないことを発表した。穀田は鈴木元の弟分のような存在だから、鈴木元の除名処分に意欲を失ったに違いない。それでも共産党で唯一といってもよい人格者だから、表立って志位和夫への批判とならないよう引退という形で気を使ったのだろう。実際には抗議の辞任なのだ。そんな気遣いを志位和夫も小池晃も分かっていないのだろうなあ。